麻見和史 屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    麻見和史

    題名
    屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香

    出版社
    幻冬舎

    出版社による梗概
    中央区日本橋。男性の〝損壊〞遺体が発見された。腹部を切り裂かれ、煙草の吸い殻と空き缶が詰め込まれた死体の意味は? 大手新聞社を辞めCS放送の報道記者として取材する早乙女綾香は、十年前の大阪での殺人事件との類似点に気づく。一方「山猫」と名乗る犯人から新聞社に〝真相を書け〞とメールが。屑に埋もれた真実を追う、緊迫の報道ミステリ。

    定価
    本体600円+税

    感想
    麻見和史の既刊未読本はこれで最後となります。とはいってもあと一週間もすると「死者の盟約 特捜7」が発売されます。既にネット販売ではフライングゲット(フラゲ)された方も多いようです。

    CSの報道記者を主人公にした作品は珍しいですね。その珍しさに溺れることなく、きっちりと書き込まれた秀作だと思います。もちろん作者がこだわった謎解きとしてのミステリー部分も楽しめるのですが、それ以上に組織の成長を楽しめる作品でもありました。
    登場人物を丁寧に描ききったのではないでしょうか。
    そして、過去に制作した番組としてさり気なく登場させた、『謎のナンバー《27》』には思わずニヤリとしてしまいました。この作者の別作品「聖者の凶数 警視庁殺人分析班」のことですね。

    全370ページの150ページあたりで全体像を推測してみたのですが、謎もストーリーもはるかに上を行くものでした。見事です。

    当然続編を意識した作品になっておりますが、地上波でドラマ化されたりすると、マスコミの描き方に影響が出ないかと心配する声も出そうです。上手い着地点を見つけられる作者なので、楽しみに待ちましょう。公式非公式を問わず、続編のアナウンスはされておりませんが、今年中に出版されることと思います。

    /10点

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