鏑木蓮 茶碗継ぎの恋 編集者 風見菜緒の推理

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    鏑木蓮

    題名
    茶碗継ぎの恋 編集者 風見菜緒の推理

    出版社
    角川春樹事務所

    出版社による梗概
    風見菜緒は文芸編集者でシングルマザー。ある朝、長くスランプに陥っていた作家の久米武人から電話で起こされた。京都在住の久米は、東寺の縁日で面白い茶碗を見つけたという。早速京都へ飛んだ菜緒と久米は、継ぎはぎだらけの茶碗と謎の書き付けを手に入れた。久米はその書き付けを元に小説を書くことになったが、なかなか進まず、痺を切らした菜緒が訪問した久米宅で見たものとは……。“茶碗”が過去と現在の男と女を結ぶ、待望の書き下ろしミステリー。驚愕のラストが待ち受けています。

    定価
    本体680円+税

    感想
    鏑木蓮(かぶらぎ れん)の最新長編です。短編集に味を占めての購読でしたが、ガッカリです。
    取材した事を総て書きました~。というとこんな作品が出来上がってしまいます。やはりこの作家の現在地は、限られた枚数の短編で力量が発揮されるようです。長編でありながら説明語りが多くて人物が浮き上がってきません。

    題材も構想も良いのに「知」に囚われすぎた凡作となってしまいました。

    書題の「茶碗継ぎ」は金継ぎ、金繕い(きんつくろい)のことです。この日本独特の再生美を求めた技法が出てまいります。
    落語では、金継ぎではなく早継ぎになりますが、八代雷門助六の「両国八景」(りょうごくはっけい)を思い出してしまいます。助六の口上は見事でしたね~

    本書、謎解きも中盤で結末を察することが出来てしまいます。故に、梗概にありますような「驚愕のラスト」とはなりません。
    たぶん作者渾身の暗号だったと思うのですが、読んだ途端に分かってしまいます。あたくしだけでなく多くの読者が分かったでしょう。

    続編を考えていると思いますが、軌道修正が必要だと思います。本書ではDV(ドメスティック・バイオレンス)を登場させましたが、次作はストーカーですか? 振り込め詐欺ですか? 介護ですか? 時事性のある題材で賞を狙う気持ちは分かりますが、地に足を付けた作品を願います。

    /10点

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