作者
三浦明博
題名
ゴッド・スパイダー
出版社
講談社
出版社による梗概
2兆円の発明も、一晩でゼロになる。
研究者の日々野は、成功すれば世界初となる、人工蜘蛛糸の量産化の研究に邁進していた。しかしある日、ベンチャー企業が量産化に成功したのニュースが飛び込んでくる。企業のトップは、大学時代の友人の片桐だった。片桐は在学中、大学イントラネットへのサイバーアタックにより、貴重な研究データを消失させた過去をもっていた。
ときを同じくして、新聞記者の広瀬は大手通販サイトを利用しようとするもアクセスできず、調べを進めるうちにハッカーに攻撃されているであろうことがわかる。
ハッキング対策にかかる費用は膨大だ。研究データを守るため国に費用を出させるためには、同様の被害が出ないようにするため、企業にすぐさまハッキングの事実を公表させるためには、有効な手はあるのだろうか。
乱歩賞作家が長期の取材に基づき書き下ろす、会心の社会派ミステリー。
定価
四六判 本体1,500円+税
感想
デビュー作の「滅びのモノクローム」で乱歩賞を受賞して15年、その間に上梓した作品は9作。
あたくしにとりまして真っ先に新刊を手にする作家の一人がこの三浦明博(ミョンバクではありません あきひろ です)なのです(^^)
しかも、5年ぶりの新作なのですよ。
ワクワクして読み始めました……。
読まなきゃよかった!!!
なぜ、三浦はこんなに下手になってしまったのか?
三人称の神視点で過去と現在を行き来して進みなすが、文体がおかしいです。三人称なのに地の文に口語体が混じります。読みづらいったらありゃしない。
梗概にあるような社会派ミステリーでもなければ、作者お得意のサスペンス要素もありません。
恐らく書き始めるうちに構想とは大きくかけ離れてしまったのでしょう。何を読者に伝えようとしているのかがありません。
ただ取材した内容を小説風に落とし込んでみました~。みたいな作品となってしまってます。
従って内容も薄いです。全200ページで前半の100ページがほぼ登場人物の紹介と状況の簡単な説明で、何も物語が動きません。何度も脱落しそうになりました。
後半も説明語りが続き結末を求めて作者が迷うのが伝わってしまいます。
この五年間、作者にとって書けない苦労があったのか? 書かない苦悩があったのか? 分かりませんが、残念でなりません。
この作者、デビュー作の「滅びのモノクローム」と「感染広告」までがお勧めです。
3/10点


