倉阪鬼一郎 鉄道探偵団 まぼろしの踊り子号

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    倉阪鬼一郎

    題名
    鉄道探偵団 まぼろしの踊り子号

    出版社
    講談社

    出版社による梗概
    東京・新橋にある「TETSU」は鉄道ファンが集うこだわりの喫茶店。そこに持ち込まれる鉄道絡みの不思議な事件の数々……。挑むはマスターの安藤徹雄、「鉄道探偵」を名乗るライターの伊賀和志とその妹・さくら、そして個性豊かなテツの常連客たち。驚きあり、感動ありの五つの事件にあなたも一緒に挑んでみませんか?奇才・倉阪鬼一郎が新たに贈る新感覚ユーモア鉄道ミステリ、ここに開幕!

    定価
    新書版 本体920円+税

    感想
    いわゆる安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ or Armchair Detective)ものです。
    探偵役が部屋から一歩も出ずに事件を解決するという、古くからあるミステリーのジャンルです。
    海外では、クリスティの「ミスマープル」、アシモフの「黒後家蜘蛛の会」、ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」などが有名です。中でも「九マイル……」は秀逸です。ただしこの短編一作だけで、ケメルマンの他の作品はいただけません。
    国内では、鮎川哲也の「3番館のバーテン」、都筑道夫の「退職刑事」北村薫「円紫さん」西澤保彦の「タック&タカチ」シリーズなどがあります。

    本書は、時に現場に赴いたりするため厳密な意味での安楽椅子探偵とは言えないかもしれません。
    作者の趣味に裏打ちされた鉄道知識が満載の内容です。マニアにはたまらないのでしょうね。あたくしは鉄道にはトンと疎くて???な部分が多いですが……。

    物語の舞台はほとんどが喫茶店「テツ」です。そこに集う鉄道マニアたちの推理が中心になって話が進むのです。
    これは作者の時代小説「小料理のどか屋」シリーズの、のどか屋で常連が繰り広げる雑談に相通じるものがあります。と、好意的に書きましたが、二番煎じでしょう。
    しかも、読者を驚かせる論理のアクロバット的なものもありません。

    やっぱり、倉阪の現代物はあたくしには肌が合わないようです。

    /10点

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