原田ひ香 ランチ酒

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    原田ひ香

    題名
    ランチ酒

    出版社
    祥伝社

    出版社による梗概
    あぁ、一杯の至福。
    バツイチ、アラサー、
    愛する娘は別れた夫のもとに……。
    泣きたいときもあるけれど、
    夜勤明けの疲れを吹き飛ばすのは、
    街で出会ったおいしい料理とうまい酒。

    生きる力が湧(わ)いてくる!
    心を癒(いや)し、胃袋を刺激する絶品小説。

    へこたれてなんていられない。
    食べて、飲んで、生きていく!

    犬森祥子(いぬもりしょうこ)の職業は「見守り屋」だ。営業時間は夜から朝まで。ワケありの客から依頼が入ると、人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢(ぜいたく)は、仕事を終えた後の晩酌(ばんしゃく)ならぬ「ランチ酒」。孤独を抱えて生きる客に思いを馳(は)せ、離れて暮らす娘の幸せを願いながら、つかの間、最高のランチと酒に癒(いや)される。すれ違いのステーキとサングリア、怒りのから揚げ丼とハイボール、懐(なつ)かしのオムライスと日本酒、別れの予感のアジフライと生ビール……今日も昼どき、最高のランチと至福の一杯!

    定価
    四六判 本体 1,400円+税

    感想
    読中、読後のこういった感覚はいつ以来だろう。全くの異質だが、三崎亜記(みさき あき)の「玉磨き」を思い出した。男女の違いこそあれ、どちらも1970年生まれ。感覚が似てくるのだろうか?

    これも初読みの女流。書題から先年深夜テレビで放映されていた「ワカコ酒」を想像していたのだが、「孤独のグルメ」の主人公を女性の飲んべえに代え、文学に少しだけ寄せた感じ。
    体温以上の表現を用いずに、決して書きすぎないのも好ましかった。

    大阪阿倍野で食べただし巻き卵、「リカちゃん人形の布団ぐらいある大きさ」リカちゃん人形はほとんど知らないが、想像できてしまう作者の比喩力に微笑む。

    主人公の犬森祥子を全力で応援してしまった。
    祥伝社のウェブマガジンで一話が丸々読めるのでお勧め。
    http://www.coffret-web.jp/lunchsake/1/
    また応援したいのでぜひ続編を!

    /10点

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