瀧川政次郎
題名
吉原の四季 ―清元「北州千歳寿」考証―
出版社
青蛙房
出版社による梗概
太田蜀山人作・清元の名曲「北州千歳寿」のわずか五百字の詞章に〝北州〟つまり〝新吉原〟の年中行事、遊女の生活などがおりこまれているという。既刊の詞章注釈本が、遊里の源である中国漢籍の出典にまで及ばないことに不満を感じた法博・瀧川政次郎が自ら著した異色の吉原研究。
◯緒論
「北州」詞章の資料価値/吉原文献としての「北州」/吉原・島原・長安平康里/戦後に加えられた吉原資料、他
◯総説
「北州」総説の成立/「北州千歳寿」なる題名/「北州」の大意と構成/「北州」と太田蜀山人、他
◯各論
オキ・正月・春・夏・秋・冬・総括祝言・チラシの八部に分かれる詞章
◯附録
天櫃和合神考/九郎助稲荷と吉原俄/江戸吉原の六郷藩邸/六郷藩邸と象瀉町、他
定価
A5判 本体3,600円+税
感想
落語や江戸風俗などの関連書籍が多い青蛙房(せいあぼう)の一冊です。
蜀山人作『北州千歳寿』を元にした吉原の詳細な解説本であります。
『北州千歳寿』は、本書では『ほくしゅうせんざいのことぶき』とのルビがありますが、 『ほくしゅうせんねんのことぶき』とする史料もあります。
梗概に「既刊の詞章注釈本が、遊里の源である中国漢籍の出典にまで及ばないことに不満を感じた」とあり、著者の瀧川政次郎が既存の吉原本の踏み込み不足を嘆く解説も多く楽しめます。
また、江戸・明治の吉原を男を磨く場所として論じているのに対し、大正・昭和の吉原は悪鬼羅刹のごとく描かれていて、著者はなにか吉原で嫌な目にでも遭ったのではないかと勘ぐってしまいます。
『北州千歳寿』の全文は以下です。
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| 北州千歳寿 |
引用『奴婢なる人身が公然と売買せられたことは、正倉院に伝わる古文書によって立証せられる厳然たる事実であって、何人もこれを否定することが出来ない。』
ね!? 堅いでしょ?
『爰に』とか『浮薄軽佻の文藻となり了ったであろう』がルビ無しでバンバン出てきます。さすがに旧仮名遣いではありませんが、時間がかかりました。(T-T)
でも、この本、誰が買うのだろうか?



