宇江佐真理 高砂 なくて七癖あって四十八癖

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    宇江佐真理

    題名
    高砂 なくて七癖あって四十八癖

    出版社
    祥伝社

    出版社による梗概
    (四六判 梗概)
    惚(ほ)れたはれたで終わらないのがしみじみ、いい夫婦───。
    4人の子持ちで飲んだくれの畳(たたみ)職人、
    小普請組(こぶしんぐみ)の武家に嫁いだ大工の娘、
    幼い頃から見世(みせ)を支えた口入れ屋の若お内儀(かみ)……

    倖(しあわ)せの感じ方は十人十色
    懸命に生きる男と女の縁(えにし)を描く、
    心に沁(し)み入る珠玉の人情時代小説。

    「へ、へい。なるべく酒はやめます」
    義助は、最初とはうって変わり、殊勝(しゅしょう)に応える。
    「なるべくは駄目。あんたの場合、一杯飲んだら元の黙阿弥(もくあみ)だよ。きっぱりやめたほうがいいんだ」
    「そんな……」
    「それができないなら離縁だよ」おいせは脅(おど)すように言う。
    「離縁、離縁って簡単に言うない。世間様はそうそう離縁なんてするものか」
    「おあいにく。あたしは一度離縁された女で、うちの人は三度も離縁しているのさ。離縁の玄人(くろうと)だよ」
    (「夫婦(めおと)茶碗」より)

    夫婦喧嘩(ふうふげんか)の仲裁は世のため、人のため。
    日本橋堀留町の会所(かいしょ)の管理人、又兵衛(またべえ)とおいせは大忙しの毎日で……。

    (文庫版 梗概)
    こんな夫婦になれたらいいなあ
    倖せの感じ方は十人十色。夫婦の有り様も様々……。
    心に染み入る珠玉の人情時代小説。

    「離縁、離縁って簡単に言うない。世間様はそうそう離縁なんてするものか」「おあいにく。あたしは一度離縁された女で、うちの人は三度も離縁しているのさ。離縁の玄人(くろうと)だよ」(「夫婦(めおと)茶碗」)。夫婦喧嘩(げんか)の仲裁(ちゅうさい)に、日々、大忙し。日本橋堀留町(にほんばしほりどめちょう)の会所の管理人、又兵衛(またべえ)とおいせは近所の家族の幸せを願い……。懸命に生きる男と女の縁(えにし)を描く、心に沁(し)み入る珠玉の人情時代小説。

    定価
    四六判 本体1,500円+税
    文庫版 本体640円+税

    感想
    三月に一遍の宇江佐作品です。好いですね~。やっぱり。
    人生を振り返りつつ読んでも、余生に想いを馳せながら読んでも、何にも考えずに読んでも、読後感が安定してます。

    梗概にたっぷりと書いてあるので、感想は少なめで……。
    連作短編6作品の中で「どんつく」と「女丈夫」が特に好いです。
    登場人物では「灸花」に出てまいります道助クンが最高です。こんな主人公で作品を書けたら最高でしょうね。

    さて、敢えてルビを省きましたが「灸花」は「やいとばな」で別名「屁屎葛(へくそかずら)」という身も蓋もない名がついており、本作にも登場いたします。
    そして、「女丈夫」は「じょじょうふ」と読み、「おんなじょうぶ」は誤読です。本作、もちろん「じょじょうふ」のルビです。

    /10点

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