作者
倉阪鬼一郎
題名
親子の十手 小料理のどか屋 人情帖26
出版社
二見書房
出版社による梗概
味比べで時吉と闘った、女料理人と童の小店に、地攻め屋の悪辣な脅迫!
品川の「紅葉屋」九つの息子、「おいらは紅葉屋を継ぐ……」。
母と子の願いを叶えるべく、父時吉は捕物への助っ人で、伜千吉は“勘働き”で協力。
旅籠付き小料理のどか屋のあるじ時吉は、十年ほど前、江戸で一番の料理人を決める「味くらべ」に出たことがある。その折に闘った若き女料理人がその後、品川で夫と田楽と蒲焼きの見世「紅葉屋」を出し人気となった。だが夫が病で亡くなり、幼い童と二人、悪辣な地攻め屋に立ち退きを迫られている。縁あって、お上の「黒四組」から秘かに十手を預かっている時吉と息子の千吉は……。
***********本書に登場する小料理***********
・帆立ての時雨煮 ・焼き茄子の煮浸し ・鯵の焼き霜造り
・蛸飯 ・黄金蓮根 ・蛸の小倉煮 ・岩魚の魚田
・鮑と胡瓜の辛し酢 ・鯛の納豆焼き ・豆腐の蒲焼き
********************************
定価
本体648円+税
感想
すでにシリーズ26作目です。安定の予定調和ですね。ただしちょいとたるんだ部分も多いかなぁ? もちろん、いつもどおりに鼻の奥がツンとなる箇所はあります。目から水ならざるものが⋯⋯。
本書のタイトルにある「十手」にはきちんと「じって」とルビがあります。ルビがあることを嘆くべきか? 正しいルビを喜ぶべきか? このままシリーズが完結しても納得がいく締めくくりでした。
過去の数作を除いて本シリーズしか倉阪の作品は読んでのですが、言葉の使い方がうまくなってますね。初期のころとは段違いです。作家の熟達を感じることができるのもシリーズものを追いかける楽しみでしょう。
7/10点(十手のルビで+1です)


