作者
堂場瞬一
題名
社長室の冬
出版社
集英社
出版社による梗概
日本新報の新聞記者・南康祐は、会社にとって不利益な情報を握る危険人物であるとみなされ、編集局から社長室へと異動させられる。その頃、新聞社に未来はないと判断し、外資系IT企業・AMCへの「身売り」工作を始めていた社長の小寺が急死する。九州に左遷されていた新里が急遽社長に就任することとなり、売却交渉を引き継ぐが、労働組合から会社OBまで、多方面から徹底的な反発を受ける。危機に瀕した大手新聞社が行き着いた結末とは――。外資系企業との買収劇や社内抗争を通して、メディアの存在意義を問う。『警察回りの夏』『蛮政の秋』に続く、「メディア三部作」完結編!
定価
四六判 本体1,800円+税
感想
「警察回りの夏」「蛮政の秋」と年に一作ずつ発行された、メディア三部作の完結編です。
前二作が新聞記者ものであったのに対し、今作は企業もの(すったもんだ系)になっております。
特に盛り上がりもなく、坦々と多視点で語られる倦怠な作品になってしまいました。前二作を読んでいなければ面白さ(と言うほどのこともない面白さですが)も半減でしょう。
このシリーズはどれも中途半端な結末(あるいは読後感)なのです。堂場作品の佳作に見られる人の成長が抜け落ちているせいだと思います。たとえ物語としての決着が中途半端でも、そこに関わる人間の成長が描かれてあれば作品として救われるのでしょうが、それもありません。
そろそろ、堂場作品からの卒業かもしれません。
シリーズ以外で、あと一作読んで結論づけたいと思います。
4/10点


