鏑木蓮 黒い鶴

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    鏑木蓮

    題名
    黒い鶴

    出版社
    潮出版

    出版社による梗概
    『白砂』が25万部突破!
    デビュー前の処女作を含む、
    乱歩賞作家の原点がつまった、
    10編のミステリー短篇集!

    名越康文氏、大絶賛!

    「純文学ミステリー」の旗手が
    繰り出す人間心理を鋭くえぐる
    傑作トリックを、貴方は見破れるか?

    目次:
    【怨憎会苦(おんぞうえく)】
    ――恨んでいる者に会うこと
    黒い鶴 / ライカの証言

    【愛別離苦(あいべつりく)】
    ――愛する者と別離すること
    大切なひと / 雲へ歩む / 魚の時間

    【求不得苦(ぐふとくく)】
    ――求める物が得られないこと
    京都ねこカフェ推理日記 / あめっこ

    【五蘊盛苦(ごうんじょうく)】
    ――人間の肉体と精神が思うがままにならないこと
    誓い / 水の泡~死を受け入れるまで~ / 花はこころ

    定価
    文庫版 本体787円+税
    電子書籍版 本体695円+税

    感想
    生・老・病・死の四苦と、目次にあります四つの「思うようにならないこと」を合せて四苦八苦です。まあ、そんな事はどうでも良いですね~
    デビュー前の表題作(2004年)から2015年の「誓い」まで10の短編ミステリーが編まれてます。
    出版社の梗概に「傑作トリックを、貴方は見破れるか?」とありますが、見破れます! (^^)
    読者の想像内のトリックです。というより、トリックでも何でも無いだろうという作品もあります。この短編集の眼目はそんなところでは無いと思うのです。
    解説の精神科医・名越康文(この人物の思想信条はこの際脇に置きます)が寄せました「浄瑠璃的世界観」に尽きるでしょう。
    あたくしは浄瑠璃の素人でまったく分かりませんが、こんな作品世界は好きでございます。
    作家としての巧拙で見ますと、デビュー前の「黒い鶴」は稚拙です。読みづらいったらありゃしません。それでも年代が進むにつれて巧くなってます。

    作家としての苦労を多少は分かっているつもりなので、コストパフォーマンスと云う言葉は使いたくありませんが、出版社が書籍を発行する苦心も経験がありますので……この本は安いです。
    全400ページを超えて税込み850円はお得です(セコイ!)
    さすが創価学会系の出版社です。
    本書に思想的な片よりは無い事を申し添えておきます。

    /10点

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