作者
堂場瞬一
題名
暗い穴 警視庁追跡捜査係シリーズ6作目
出版社
角川春樹事務所
出版社による梗概
猛暑の八月、東京で謎の死体遺棄事件が露見した。連続強盗事件で逮捕された相澤直樹が、「檜原村に死体を埋めた」と突然告白。供述通り遺体は発見されたが、近傍から死亡時期の異なるもう一つの遺体が見つかったのだ。強盗事件の捜査を手伝った縁で現場に駆り出された追跡捜査係の西川は、取り調べを任される。だが、最初の自白以降、相澤は頑なに口を閉ざしてしまう。同係の沖田も旅先から急遽呼び戻されて捜査に加わるが……。村の奥底に埋もれかけた謎の真相を、彼らは掴むことができるのか。書き下ろし警察小説。
定価
本体788円+税
感想
以前、シリーズものは良作を生み出すと書いたその堂場のシリーズものです。本来であればシリーズ1作目から順に感想を述べるべきでしょうが、リアルタイムな書評を謳っておりますので、この6作目の感想です。
女性のシリアルキラー(連続殺人犯)は珍しいのですが、小説の中には時時登場します。この後読む予定の富樫倫太郎が書いてます『SROシリーズ』の近藤房子もそうですね。こちらもシリーズ6作目で楽しみです。
終盤からのスピード感はさすが手馴れたシリーズものです。ですが、最終盤にそれが停滞してしまうのは被疑者の闇故に致し方のないところでしょうか? 少し疑問が残りました。西川・沖田コンビの掛合を始め、シリーズのお約束事も今回は物足りなさを感じます。
まあ、それらを補っている作品ではありますが……。
疑問を、
・『なぜ檜原村へ死体遺棄をしたのか?』この質問を最初の取り調べで相澤に訊かないのはダメでしょう。
・同時に、遺体を運んだときの様子についても尋問すべきです。
この二点を書き落としたのは必然性を感じませんでした。それがあったとしてもストーリーには影響がないので、刑事が尋問しないことはあり得ないと思いました。
・十八年前の失踪事件をすぐさま思い浮かべないのも疑問でした。あの被疑者であればどんな刑事でも結び付けるのではないでしょうか?
7/10点


