久生十蘭 墓地展望亭・ハムレット 他六篇

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    久生十蘭

    題名
    墓地展望亭・ハムレット 他六篇

    出版社
    岩波書店

    出版社による梗概

    人間心理の深奥に迫る名作「湖畔」「ハムレット」,恐怖と諦観の珠玉掌篇「骨仏」,純愛のモチーフが醇美な香気と洗練をみせる「墓地展望亭」など,彫琢につぐ彫琢により磨きぬかれた〈小説の魔術師〉久生十蘭の比較的長めの短篇あるいは中篇を集める.ほかに「生霊」「雲の小径」「虹の橋」「妖婦アリス芸談」を収録.(解説=川崎賢子)

    定価
    本体800円+税

    感想

    写真がちっこくて済みません。岩波書店の写真は小さいものしかなかったです。
    久生十蘭(ひさお じゅうらん)は久しぶりです。もっとも、「顎十郎捕物帳」と「平賀源内捕物帳」という時代物以外は「十字街」、「真説・鉄仮面」くらいしか読んだことはありませんでした。
    文体が良いですね。ミステリー作家の都筑道夫が理想とした小説家です。都筑はこう書いてます。「好きで、たくさん読んでいる作家、まねをした作家、影響をうけた作家は、ほかにもいる。だが、こうなりたい、と思うのは、久生十蘭だ」
    その都筑は「顎十郎捕物帳」をオマージュした作品「新顎十郎捕物帳」を書いています。どちらも大変面白い捕物帳です。

    久生十蘭は基本、口述筆記作家です。基本と申しましたのは、既刊の作品でも版を重ねたり、再発刊のたびに手を入れておりました。その作業は死ぬまで変わらなかったと云います。

    内外の種本を元に独特の切り口で小説に仕上げた作品も多いです。変わったところでは講談の「鈴木主水(すずきもんど)」から同名の独自作品を物しました。都筑ではありませんがあたくしも憧れます。

    死後50年以上を経ているため、著作権は消失しております。青空文庫などで手軽に読める作家のひとりです。時代物がお嫌いでなければ「顎十郎捕物帳」から読まれることをお薦めいたします。

    /10点

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