作者
風野真知雄
題名
歌川国芳猫づくし
出版社
文藝春秋
出版社による梗概
(四六判 梗概)
反骨の浮世絵師、国芳が猫にまつわる謎に挑む。
江戸後期を代表する浮世絵師、歌川国芳。閉塞した社会状況を打破すべく、お上への批判や、滑稽な戯画、そして力強い武者絵を描き、同じ時代を生きた広重や国貞とは、また異なる持ち味で、多くの江戸っ子を魅了した稀代の浮世絵師が、一番愛した動物が猫でした。
そして、国芳は、その人柄を慕い、浮世絵師以外にも、特に、三遊亭円朝、月岡芳年、河鍋暁斎といった、後世著名となる多彩な人物たちをはじめとして、大勢の弟子を抱えたことでも知られています。
本作は、NHKドラマ化された『妻はくの一』シリーズや、そして江戸の怪事件を解決する『耳袋秘帖』シリーズなどの時代小説で、好評を博す著者が、老境に差し掛かった国芳を主人公に据え、老若男女さまざまな一癖も二癖もある愉快な弟子たちと、身の回りに起きた「猫」にまつわる事件を解決する、愉快で、ほろりとくる謎解き時代小説です。
普段は気風がよく威勢のいい国芳も老いが忍び寄り、ふと垣間見せる気弱な一面を見せ、そして、死を前に最後の恋への淡い憧れをいだくようになります。そんな絵師ならではの繊細な一面も描きつつ、そこから国芳の絵にこめられた想いを、風野真知雄ならでは、温かく、そしてユーモアあふれる筆でお楽しみください。
(文庫版 梗概)
天才絵師と猫。江戸の怪事件を解く!
今なお人気の歌川国芳が風刺画、春画、滑稽画を引っ提げて江戸の怪事件に出くわす! 猫を愛した天才が活躍。ユーモア溢れる短編集。
定価
四六判:本体1,350円+税
文庫版:本体690円+税
感想
このブログにも幾度か登場しております歌川国芳と、あたくし好みの猫が題材とあっては、読まないわけにはいきますまい。と時代がかった台詞にしてみました(^^)。
書影は四六判と文庫版の両方を載せましたが、文庫版がより本書の内容にふさわしいかと思います。そして、梗概は四六判が圧倒的ですね。「ほろりとくる」とありますが、別にほろりとはきません。ほっこりとはしますが……。
圓朝若かりしころの小圓太(本書では小円太としてあります)が登場したのは思わぬ拾い物でした。『牡丹灯籠(ぼたんどうろう)』の誕生秘話ともいうべき短編は、その名もズバリ「からんころん」です。
本書は時代小説と歴史小説の中間といったところでしょうか?
普段はあまり読まない作者ですが、読み易いですね。(読み易いという評価が、万能の誉め言葉ではないことを、あたくしは自覚しております)
風野は速筆・多作であるため、興味のある題材を取り扱った小説を抜き読みするのに適した作家です。
ついでに、文庫版の書影に一部掲載されております国芳の浮世絵「其のまま地口猫飼好五十三疋(そのまま ぢぐち みやうかいこう ごじうさんひき)」(1848年)を貼付しましょう。国芳は「猫」と書いて「みやう(みゃう)」を読ませてますね。
風野真知雄 歌川国芳猫づくし
Author:
立花家蛇足
Genre:
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風野真知雄
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Posted by 立花家蛇足
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