宇江佐真理 うめ婆行状記

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    宇江佐真理

    題名
    うめ婆行状記

    出版社
    朝日新聞出版社

    出版社による梗概
    北町奉行同心の霜降三太夫を卒中で亡くしたうめは、それまでの堅苦しい武家の生活から抜け出して一人暮らしを始める。醤油問屋「伏見屋」の長女として生まれたうめは、“合点、承知”が口癖のきっぷのいい性格。気ままな独身生活を楽しもうと考えていたのだが、甥っ子の鉄平に隠し子がいることが露見、大騒動となりうめは鉄平のためにひと肌脱ぐことを決意するが……。昨年急逝した著者の遺作となる最後の長編時代小説。朝日新聞夕刊に短期集中連載の後、緊急出版!

    定価
    本体1,500円+税

    感想
    昨年11月に急逝した宇江佐真理の遺作長編であり、絶筆となった作品です。死後、今年の1月から3月まで朝日新聞に連載されました。当然ながら未完です

    装画も宇江佐作品でお馴染みの安里英晴です。しかし……この装画のうめ婆はどう見ても宇江佐本人でしょう (^^)。そして、解説が同じ女流時代作家の諸田玲子とくれば、この出版に際して、いかに多くの方の想いが込められたのかが分かります。

    この作品で宇江佐の考えている江戸市中で暮らすの女性たちの生を見事に謳い上げました。未完ではあるものの、恐らくあと15ページ、長くても30ページで完結を見た作品だと考えます。でもね、未完であるが故にその後を読者それぞれが宇江佐に思いを馳せながら完結させることが出来ると思うのです。未完ですが、結末を読者に委ねることで、宇江佐の作家人生は見事に完結したと言ってもいいでしょう。

    今まで宇江佐作品を読んできた読者にとってのご褒美的な――全ての作品の要素、作家人生、家庭人としての宇江佐などが包括された――作品です。

    巻末の〈未完〉の文字と、『*本作品の校閲については、著作権継承者と相談のうえ加筆訂正しております。』が涙を誘ってくれます。

    10/10点

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