倉阪鬼一郎
題名
希望粥(のぞみがゆ) 小料理のどか屋 人情帖10
出版社
二見書房
出版社による梗概
男児ばかり連続誘拐(かどわかし)!
江戸を騒がす魔の手はのどか屋の千吉坊にも。
この粥を食せば、行く手にかならず望みが生まれる!
大火に焼け出された人々に時吉とおちよの救け屋台が温かい椀を出していたが…
武士を捨てて江戸に出て料理人となった時吉は、女房おちよとともに岩本町で小料理のどか屋を営んでいる。二月初旬、神田多町の湯屋から火が出て、大火となった。時吉とおちよは、救け屋台を引いて、焼け出された人たちのために「希望粥」を炊き出して回った。折しも江戸では、男児ばかりが行方不明になるという奇妙な事件が連続していた。やがて時吉たち夫婦の身にも……。
****今回登場するお料理****
ねぎま鍋
焼き菜飯
手毬汁
茶殻かき揚げ
独活のきんぴら
鰹の清(づ)け寿司
海老の黄金煮
油揚げの甘煮
蕗のとう土佐煮
磯辺玉子
山菜おこわ
鯛茶
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定価
文庫版 本体648円+税
電子書籍版 同上
感想
読み始めの7ページで早くも涙が……。え~え~、あたくしは体中の穴が弛くなっている爺いですよ~。
前作の「味の船」はある事情から7点と付けましたが、本作で上手いこと解決してくれました。
シリーズには珍しくミステリー(捜査)の要素が盛り込まれてあります。それはこのシリーズの風とは違っていると考えるのはあたくしだけでしょうか?
作者である倉阪のミステリー風の描写はこのシリーズとは合わないように思います。平凡な日常をぬかりなく描いていただきたいものです。
扱う題材の割りには今作の料理は地味でその描写と相まって結構なお点前でした。大仰な料理よりはこういった方がこのシリーズに似合っていますね。
さて、これから鰺の干物を煎酒と味醂を塗りながら焼くことにいたします。少し残して後で茶漬けにするんだ~

8/10点(前作の始末がついたことで6点からのプラス2点です)


