誉田哲也 武士道ジェネレーション

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    誉田哲也

    題名
    武士道ジェネレーション

    出版社
    文藝春秋

    出版社による梗概
    剣道少女たちの「武士道」シリーズ、6年ぶりの最新刊。
    高校生活インターハイを描く『武士道エイティーン』のラストから2年。大学生になった二人だが、香織は剣道推薦で大学に進学。数々のタイトルを獲得し、ゆくゆくは警察官になろうと考えていたが、女性で助教になるのは難しい。教員になる道を考えるがいかんせん、頭がよくない。一方の早苗は、すっぱり剣道からは足を洗ったものの、日舞から剣道に転向しただけに、日本文化が大好きで、長谷田大学の文学部史学科で日本史を専攻する。だが、留学生との文化や歴史認識の違いから、早苗の中に、次第に外国人に対する苦手意識が芽生える。
    そんななか、桐谷道場の師範・桐谷玄明が倒れ、にわかに後継者問題が。本来次ぐべき、早苗の夫・充也その「資格」があるのは彼ひとりだが、警官を辞めるなと玄明にきつく止められてしまう。道場が誰よりも好きな香織は、後継者としての資格を得るべく、充也から特訓を受けることになる。
    そこに、日本文化に興味津々のアメリカ人、ジェフが桐谷道場に入門してくる。母校で職員をしながら、道場で充也の手伝う早苗は、苦手な外国人との生活に戸惑いを隠せない。そして、早苗は道場の中学生、大野悠太のことでも気を揉んでいた。
    悠太は帰国子女の同級生・宮永創に地区大会でボロ負け、香織の教えである「武士道」についてもケチをつけられ、すっかり稽古をする気を失くしていた。
    話を聞いた香織は、悠太に特訓をつけるが、連日の稽古で疲労困憊の香織に、早苗は、堪らず香織を止めに入る。「……だったら、お前が悠太に稽古をつけてやれ」と言われ、渋々道着に袖を通す早苗。悠太は早苗との稽古、そして同時用を守ろうと必死に戦う香織の背中を見て次第に自信を取り戻していく。はたして、香織は道場を継ぐことができるか。そして、悠太は、宮永に勝つことができるのか。この勝負、如何に――

    定価
    本体1,500円+税

    感想
    剣道のたすきになぞらえた赤白二本のスピン(しおり)が本書にもあります。初作の武士道シックスティーンからの伝統ですね。もちろん文庫版にはありません。新書版だけの読者サービスというか遊び心だと思います。

    梗概に誤植というかタイプミスというか誤変換があります。同時用道場 ですね。

    シリーズ6年ぶりの4作目にして完結編です。さすがの安定感ですね。
    冒頭の結婚式のシーンは、私も使いました。関係者の紹介にうってつけなんですよね、結婚式とかパーティの描写は。
    前半部分が別冊文藝春秋に掲載されたもので、後半が書き下ろしになっております。この書き下ろしがやけに良いのです。恐らくこれで完結という作者の想いも込められているのでしょう。今までの登場人物が裏切ることなく描かれています。作者が大切にしてきたシリーズということが分かります。

    冒頭の表白と、それに一文加えられた巻末の表白。そこにも誉田のこの作品に対する想いが見てとれます。

    完結編ではありますし、作者自身も今はそう感じていることでしょうが、あと十年くらいで続編を書きそうな気がします。きっと誉田は書きたくなると思います。その時を楽しみに待つことにいたしましょう。

    10/10点(とりあえずの完結編へのご祝儀を含めて)

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