作者
倉阪鬼一郎
題名
人生の一椀 小料理のどか屋 人情帖1
出版社
二見書房
出版社による梗概
剣を包丁に持ち替えた市井の料理人の心意気
感動の新シリーズ!
もう武士に未練はない
一介の料理人として生きる
心の深奥にしみわたる一椀、一膳が
人のさだめを変えることもある
わたしはもはや武士ではありません。思うところあって刀を捨て、包丁を選びました。刀は人を殺めます。包丁も生あるものを切りますが、正しく成仏させれば、一皿一皿、一椀一椀の料理に変わります。その味が食べていただいた方の気持ちをほぐし、素材は生まれ変わって血となり肉となります。そして、ときにはそれが、人生の一椀になったりもするのです。
定価
本体648円+税
感想
先に書評しました、『ミステリーの書き方』のアンケートに答えていました作家で、推敲の際に音読をするという方がいらっしゃいました。
その方たちは未読のひとりを除いて私が好きな作家でした。ひとりだけの未読作家がこの倉阪鬼一郎です。
初読みをなににしようかと考えまして、出来るだけシリーズの長い物を選びました。お気に入りになれば少しでも長いほうが良かろう、とのさもしい根性丸出しです 笑。
そして、期待にたがわず結構なお手前でございます。このシリーズは
要所要所に挟まれる俳句が、少し邪魔に感じました。俳句だけだと良いのですが、そのあとに続く文章とダブっています。どちらか一方でよいのではないかと不遜にも思いました。
それにしても言葉の遣い方がいちいち良いのですよ、倉阪鬼一郎は。音読で推敲しているせいか、違和感なくすんなりと読めます。
8/10点


