原田マハ 永遠をさがしに

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    原田マハ

    題名
    永遠(とわ)をさがしに

    出版社
    河出書房新社

    出版社による梗概
    世界的な指揮者の父とふたりで暮らす、和音十六歳。そこへ型破りな“新しい母”がやってきて――。親子の葛藤と和解、友情と愛情。そしてある奇跡が起こる……。音楽を通して描く感動物語。

    定価
    新書版 本体1,500円+税
    文庫版 本体600円+税

    感想
    永遠と書いて「とわ」と仮名が振ってあります。「とわ」というのは、千早の本名です………………………………………。
    ご免なさい。落語『千早ふる』からサゲをパクりました。何もこれが言いたかったからこの本を手に取ったわけではありません。本作の「トワ」は逃げた鳴かないカナリヤの名前です。そしてフランス語で「あなた」を意味します。懐かしのデュエット「トワ・エ・モワ」の「トワ」ですね。

    この書評初登場の作家であり、あたくしにとって久しぶりの原田作品です。最近は少しミステリー寄りな作品が多く、離れておりました。本作を読んで、やはり原田はこの手の、ある種奇跡を扱った作品に本領が発揮されるようです。
    あたくしが「人生が少しだけ後ろ向きになった時に読む10冊の本」のウチの1冊である「キネマの神様」と同じベクトルにある作品です。5年前に新書が出版され、今年ようやく文庫化されました。

    あたくしは音楽に対してコンプレックスといいますか、苦手といいますか、音痴といいますか……。なにせ、通知表に最低点を付けられたことがあります。そんなあたくしでもすんなりと作品世界に入っていけました。音楽に明るい方が読まれたら、どんな感想を持つのだろうかと興味があります。

    序盤はよくある少女小説の設定かなと思いました。梗概にある「世界的な指揮者の父とふたりで暮らす、和音十六歳。そこへ型破りな“新しい母”がやってきて――。」の部分ですね。ワガママな小娘の感情描写に付き合わなければならないのかな? と少し覚悟しました。だがしかし!!! 確信犯的な御都合主義ではありますが、中盤以降は安心の一気読みでした。

    /10点

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