作者
服部真澄
服部真澄
題名
クラウド・ナイン
クラウド・ナイン
出版社
講談社
講談社
出版社による梗概
「人々に軽いめまいを起こさせるような事象を創らなければ、我々も先には進めない」
「人々に軽いめまいを起こさせるような事象を創らなければ、我々も先には進めない」
検索エンジンサービスとビッグデータを軸に急激な成長を遂げ、世界に3万人の雇用者を抱える巨大企業「オッド・アイ」。創立者でカリスマ経営者のブルーノ・マーニーの元には、あらゆる分野の最先端情報がもたらされ、それが新たなビジネスと巨額のマネーに繋がっていく。ブルーノの娘アリシアの「元」婚約者の木挽橋隆一は、社内でお茶を挽いていたが、リストラをかけてある調査を命じられる――。
“人工血液”、“気象兵器”といった「神の領域」に到達するための「最先端技術」を巡って交錯する、巨大企業、国防総省、インターポールの思惑。ヒトは、技術は、神を越えられるのか――“今を生きるあなたのための”国際科学ミステリー。
定価
本体1,750円+税
本体1,750円+税
感想 梗概の『社内でお茶を挽いていたが、』に笑ってしまいました。出版社が謳う国際科学ミステリーで、まさかの『お茶を挽く』です。まあ、服部真澄ですからいいんですけど……。
この『お茶を挽く』は私の専門の吉原から出た言葉でございます。元和3年(1617年)の吉原開設許可以来、吉原では月に一度評定所に太夫(最上級の遊女)3人を派遣して、お手前などを披露させておりました。この風習は寛永18年(1641年)までの25年ほど続きました。派遣される太夫(この頃はまだ花魁という呼び名はありません)は評定所に行く前日に客を取らずにお茶を挽いて、翌日にお出しする抹茶を拵えておりました。これがいつの間にやら『お茶を挽く』=『遊女や芸妓が客がなくひまで遊んでいる。ひまな時には、葉茶を臼にかけて粉にする仕事をしたからいう。(広辞苑第五版)』となってしまいました。由来が間違っているのが残念ですね。
この『お茶を挽く』は私の専門の吉原から出た言葉でございます。元和3年(1617年)の吉原開設許可以来、吉原では月に一度評定所に太夫(最上級の遊女)3人を派遣して、お手前などを披露させておりました。この風習は寛永18年(1641年)までの25年ほど続きました。派遣される太夫(この頃はまだ花魁という呼び名はありません)は評定所に行く前日に客を取らずにお茶を挽いて、翌日にお出しする抹茶を拵えておりました。これがいつの間にやら『お茶を挽く』=『遊女や芸妓が客がなくひまで遊んでいる。ひまな時には、葉茶を臼にかけて粉にする仕事をしたからいう。(広辞苑第五版)』となってしまいました。由来が間違っているのが残念ですね。
なぜ長々とこの様なことを申したのかといいますと、この『クラウド・ナイン』がつまらなかったからです。
冒頭を引用します。
『耳が割れんばかりの雷鳴が、遠近(おちこち)に断続した。』
この様に素晴らしい始まりです。しかし、それだけでした。中身は翻訳本のような文章が並びます。別に翻訳本を悪く言うつもりはありませんが、服部真澄の本分ではないでしょう。なぜこの様な文章を書いてしまったのか? 心身が病んでいるとしか思えませんでした。『佛々堂先生シリーズ』の感性はどこへ行ってしまったのでしょう? 心配でなりません。
冒頭を引用します。
『耳が割れんばかりの雷鳴が、遠近(おちこち)に断続した。』
この様に素晴らしい始まりです。しかし、それだけでした。中身は翻訳本のような文章が並びます。別に翻訳本を悪く言うつもりはありませんが、服部真澄の本分ではないでしょう。なぜこの様な文章を書いてしまったのか? 心身が病んでいるとしか思えませんでした。『佛々堂先生シリーズ』の感性はどこへ行ってしまったのでしょう? 心配でなりません。
2/10点


