五十嵐貴久 贖い(あがない)COMPENSATION

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating


    作者

    五十嵐貴久

    題名
    贖い(あがない)COMPENSATION

    出版社
    双葉社

    出版社による梗概
    7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。2日埼玉・和光。林で、中学生の少女の刺殺死体が発見された。3日愛知・名古屋。ス-パーで幼児が行方不明になる。これらの事件を追う捜査員の姿を丹念に描き、事件の背景、犯人の動機を重層的に炙り出す五十嵐ミステリーの新たな金字塔。ベストセラー『誘拐』から7年。星野警部が再び難事件に挑む!

    定価
    本体1,800円+税

    感想
    上下二段組の469頁、恐らく原稿用紙(400字詰)で千枚を超える作品です。438ページまでは完璧な展開でした。軽い作品が続いて離れていた五十嵐貴久なのですが、久しぶりに本気を感じました。
    小説推理に全19回で連載されたものです。そのうちのほぼ半数の連載で視点人称が入れ替わって話が進みます。月一の連載ですから読者は面食らったことでしょう。連載よりも一冊として読むべき小説です。

    書題の「贖い(あがない)COMPENSATION」ですが、五十嵐のことですから「誰でもよかった」に代表されるような、ダブルミーニングだろうとは当りを付けてました。
    それにしても結末の展開がもったいないですね。決して結末がもったいないわけではありません。見事な結末ですが、最終30ページの展開が……。書籍化に際して改稿出来なかったのでしょうか? 残念です。
    それでもこれだけの長編を一気に読ませる力作です。作者の本気がビンビンと伝わってくる凄みがありました。

    是非時間の許すときに一気読みしてください。
    これは、読み始めたら手が止まらなくなるはずですから、蛇足でしたか……。

    /10点

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