黒崎視音  現着 警視庁心理捜査官 KEEP OUT Ⅱ

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    黒崎視音

    題名
    現着 警視庁心理捜査官 KEEP OUT Ⅱ

    出版社
    徳間書店

    出版社による梗概
    警視庁心理捜査官シリーズの名コンビ、柳原明日香と吉村爽子。部内の権力闘争の結果、公安部から捜査一課に異動した明日香(『公安捜査官 柳原明日香』)。ある事件での規律違反を問われ警視庁捜査一課から所轄の多摩中央署に都落ちした爽子(『警視庁心理捜査官』『KeepOut』)。二人あるところに難事件あり。硬直した頭脳の持ち主の男刑事たちを尻目に、しなやかにしたたかに事件を解決に導く。ネオ警察小説の旗手が送る全三篇の事件簿

    定価
    本体670円+税

    感想
    作者は黒崎視音、くろさき みお と読みます。これもまた寡作な作家です。デビュー16年にして徳間書店専属で8作しか物していません。本作も2年半ぶりの新作です。しかも性別を明かしていない謎作家なのです。あたくしは女性ではないかと当たりをつけておりますが……。

    シリーズ前作の「警視庁心理捜査官」はデビュー作にしてテレビドラマ化されました。泉ピン子が主役の柳原明日香の演じたのですが、イメージが……。それと、この作者の作風は映像化は難しいと思います。

    久しぶりの柳原、吉村の両女性刑事の登場で、その関係を思い出すのに時間が掛かりました。以前紹介した「読楽」に掲載された短編が2編と書き下ろしの中編1編からなっています。どれも面白いですが、やはり書き下ろしの中編が一番でした。

    この作者は、潔いまでに警察小説しか書いておりません。「六機の特殊」ではベールに包まれた第六機動隊、SAT(特殊急襲隊)に焦点を当てました。これも佳作です。

    興味を持たれてお読みになる手始めは、「警視庁心理捜査官」の上下巻がよろしいかと存じます。テレビドラマにもなった誉田哲也の「ストロベリーナイト」にも似ていますが、こちらの方がストロベリーナイトよりも先です。事件内容はストロベリーナイト風ですが、心情描写は東野圭吾の刑事物テイストがあります。

    その他、「六機の特殊」や「公安捜査官柳原明日香 女狐」もお薦めです。
    皆様にとりまして良き一冊になりますことを……。

    /10点

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