倉阪鬼一郎 ようこそ夢屋へ 南蛮おたね夢料理

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    倉阪鬼一郎

    題名
    ようこそ夢屋へ 南蛮おたね夢料理

    出版社
    光文社

    出版社による梗概
    安政の大地震からふた月。芝の伊皿子坂に新たなのれんを掛けた見世があった。名前は夢屋。おかみのおたねには、震災で悲しい思いをした人たちを料理で元気づけたい願いがあった。見世の看板は、新鮮な玉子をつかった数々の料理。そして、蘭学者でもあるおたねの夫が仕入れてくる南蛮わたりの食材だ。人々の人情と料理のぬくもりに心いやされる新シリーズ誕生。

    定価
    本体600円+税

    感想
    小料理のどか屋シリーズでお気に入り、倉阪鬼一郎時代作品の別シリーズです。先に読みました
    人情処 深川やぶ浪シリーズ あられ雪あられ雪と同様にこれにてお蔵入りが決定です。
    もうね、全編にわたってクサイのです。まるで柳家さん喬の独演会で圓朝作の人情噺を聴いているようです。(落語ファンでない方ご免なさい)
    あるいは、これも落語喩えで恐縮ですが、『三味線栗毛』で按摩錦木を殺してしまったり、『柳田各之進』で娘の気が触れたり、死んでしまったり、と同じ違和感を覚えます。
    「人が死んだり、不幸に見舞われないと物語を動かせないのですか? 感動させられないのですか?」と声を大にしていいたいです。そうではないでしょう。作家にしろ噺家にしろ、そこが腕の見せ所だと思うのです。

    取っ散らかったような御都合主義の登場人物の多さも疑問です。
    江戸を襲った大地震を背景に、都合よく登場人物を配して、御涙頂戴を盛り込んで、幕末に実在した人物も使いました~。ガラガラポン! で出来た作品がこれです。まったく作者の志を疑います。

    この作品が倉阪鬼一郎の時代小説初見という読者にとりまして、次の作品を手に取ろうという気がなくなります。ましてや、「小料理のどか屋シリーズ」にはたどり着けないと思います。そこがもったいないです。

    この声が作者に届くことを願っております。

    /10点

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