堂場瞬一 Killers(下)

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
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    作者
    堂場瞬一

    題名
    Killers(下)

    出版社
    講談社

    出版社による梗概
    殺人者は、いつの時代にも存在する。

    2020年東京五輪に向けて再開発が進む渋谷区のアパートで、老人の他殺体が発見され、かつての名家の人間だったことが判明する。いったい、この男は何者なのか――。
    五十年、三世代にわたる「Killers」=殺人者の系譜と、追う者たち、そして重なり合う渋谷という街の歴史。

    警察小説の旗手・堂場瞬一のデビューから100冊目を飾る、記念碑的文芸巨編1500枚!

    第二部 後継者(承前) 1985
    第三部 破滅の足音 2014
    捜査III
    第四部 最後の逃走 2015

    定価
    本体1,800円+税

    感想

    (上)を読んでから二ヶ月間が空きました。「澤村慶司」シリーズなどに代表される結末が駄目な時の堂場作品です。読者に何かを伝えたいという想いがありませんでした。
    恐らく堂場が書きたかったのは、ストロベリーナイト・容疑者Xの献身・警官の血へのアンチテーゼではなかったのでしょうか? それだけに囚われた作品になってしまいました。
    この3作品を読んだ読者には損はないと思いますが、いかんせん弱いです。

    118ページに校正漏れがあります。
    犯人と刑事の名前を間違えては駄目でしょう!!! 叙述トリックかと思っちゃいましたよ。

    相変わらず時代背景で使われない言葉が散見しましたが、一番気になったものを……。
    1985年に渋谷のとある中華屋で天津飯を食べる場面があるのですが、あたくしの記憶だとその頃は東京では「天津飯」ではなく「天津丼」か「カニ玉丼」だったと思うのです。しかも甘酢あんが主流でした。時に山査子(サンザシ)で味付けをした酸っぱいカニ玉です。その後、大阪で初めて「天津飯」を食べて広東風でビックリした記憶があります。
    最近は東京でも甘酢でない天津飯が主流みたいですが、あたくしは自炊の時は甘酢で仕上げます。
    全くの蛇足ですが、「本場中国の料理に天津飯というものは存在していない」などと言われていますが、それは今は昔、現在「天津飯」を提供するホテルレストランはあります。元々は日本人宿泊客の注文に応じるためでしたが、現在はメニューにも記載されております。中国版のクックパッドである「下厨房」にも「天津飯」のレシピが掲載されています。
    作中で天津飯が登場したのは72ページなのですが、そこからどうにもカニ玉が頭から離れなくなっちゃいました (^^)。やっぱりあたくしは意地汚いですね。

    作者が「書きたいこと」ではなくて、「書きたいもの」を書くとこの様になってしまうと言う教訓でしょうか?
    (上)は7点で楽しみにしていたのですが、作者は上手くまとめきれなかったようです。お薦めいたしません。

    /10点

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