堂場瞬一 バビロンの秘文字Ⅰ 胎動篇

    Author: 立花家蛇足 Genre: »
    Rating

    作者
    堂場瞬一

    題名
    バビロンの秘文字Ⅰ 胎動篇

    出版社
    中央公論新社

    出版社による梗概
    カメラマン・鷹見の目の前で恋人の勤務先が爆破され、未解読の粘土板と共に彼女は姿を消す。行方を追う鷹見自身も事件に巻き込まれてしまう。古代と現代を繋ぐミステリー3部作登場!

    定価
    本体1,700円+税

    感想
    中央公論新社創業130周年記念の書き下ろし三部作のⅠです。

    なんだかな~。派手なアクションシーンにうんざりしてしまいました。この第一部の舞台はほぼスウェーデンですが、海外を舞台にすれば何を描写してもよい訳ではないでしょう。作者の堂場はハリウッド映画のようなシーンを思い描いたのかもしれませんが、そんな非現実的なものを堂場作品には求めていません。ほとんどの読者がそう思うのではないでしょうか?

    この書評でも取り上げた「ラスト・コード」の主要登場人物である、小野寺と筒井は舞台を日本に移してからの登場でしょうが、第Ⅱ部もこの調子であればこの作品に期待するのはやめましょう。そういえば「ラスト・コード」も中央公論新社でしたね。「ラスト・コード」は舞台が日本だったので、アクションシーンもギリギリ許容できる範囲だったのですが……。堂場は中央公論新社作品はハリウッド映画のような描写を取り入れると決めているのでしょうか?

    中央公論新社のHPには「新境地にして最高傑作」と惹句されていますが、第Ⅰ部を読んだ限り、新境地でも何でもなくて、最高傑作には程遠い出来です。

    この書評は、内容についてはあまり多くを語りません。作者の志であったり、文章技術を語ることを主眼としておりますが、この作品についてひと言だけ内容に触れます。
    山田正紀の「神狩り」とダブります。決してアイデアやストーリーではなく、テイストが近く感じます。今の楽しみはそれくらいでしょうか……。少し悲しいです。

    /10点

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